あなたの知りたいコンテンツのジャンルは?

アーカイブ検索
2013/07/26

8月25日「法教育シンポジウムin札幌」開催のご案内

広報委員会

平成25年8月25日(日曜日)に「平成25年法教育シンポジウムin札幌」が開催されます。この法教育シンポジウムは,日本司法支援センター(法テラス)と札幌弁護士会などの主催で開催されものであり,平成23年度の香川・山梨・福井,平成24年度の京都・岐阜に続いて,北海道内では初めての開催となります。

札幌弁護士会では,法教育委員会を設置して,法律を専門としない一般の学生や市民に対する「法教育」活動に取り組んでいます。今回は,法教育委員会の副委員長であり,シンポジウムでパネル・ディスカッションのコーディネーターを務める予定の綱森史泰弁護士にインタビューをしました。

――そもそも「法教育」とはどのようなものでしょうか?
「法教育」というのは,法学部やロー・スクールで行われるような専門的な「司法教育」とは異なり,法律を専門としない一般の学生や市民を対象にして,法や裁判の基礎にある考え方や法的なものの考え方を理解してもらうための教育をいいます。札幌弁護士会でも,このような法教育を重要な課題の一つと考えて,平成13年頃から高校生向けの法教育イベント「ジュニアロースクール札幌」の開催や学校への出前授業などの法教育活動に積極的に取り組んでいます。

――なぜ法教育が必要なのでしょうか?
法教育が必要とされる背景として,一般市民も司法に参加する裁判員制度の導入や,規制緩和等により生ずる私的紛争の増大への対処などの事情が挙げられますが,必ずしもそれだけではありません。多様な人々が互いの権利・利益を尊重し合って共生できるような社会を成立させるための基礎的なルールである法について学ぶことは,時代を問わず必要なことであると考えられますし,特に考え方や価値観の多様化が指摘される現代において,共生のルールである法について学ぶ必要性は大きいものと思います。

――弁護士会が法教育に取り組むのはなぜでしょうか?
学習指導要領の改訂により学校でも法教育に取り組むことになりましたが,法律の専門家ではない学校の先生方だけでは法教育をどう取り扱って良いかということに戸惑いもあるのではないかと思います。そこで法律を専門とする弁護士が学校で法教育の出前授業を行ったり,あるいは学校の先生と一緒に法教育の授業づくりに取り組んだりすることが必要とされると思います。このような目的で,札幌弁護士会では,平成14年から定期的に学校の先生方との間で法教育に関する協議会も開催しています。

また,一般に専門家が市民から信頼される仕事を行うためには,専門家集団の殻の中に閉じこもることなく,専門家ではない一般の人々との間でのコミュニケーションを継続することが必要だと考えています。弁護士が学校などに積極的に出かけていって法教育授業を行うことは,弁護士の仕事の単なるプラス・アルファではなく必要不可欠な一部であるともいえます。日本弁護士会連合会でも,全ての学校・学生のところに無料で弁護士を講師として派遣する制度をつくることを検討しているところです。

――今回の「法教育シンポジウム」について教えてください。
8月25日開催の「法教育シンポジウムin札幌」は,主に学校の先生方や一般の方々を対象に向けて,以上のような法教育の意義をご理解いただき,学校等の教育現場に法教育が根付いていくようにすることを目標とするものです。高名な憲法学者であり法教育についても造詣の深い京都大学の土井真一先生を招いての法教育についての講演,メディア等でもお馴染みの作家の乙武洋匡さんを招いてのパネル・ディスカッションなど大変豪華な内容となっており,法教育を知り・考える良い機会になるものと思います。

――最後に記事をご覧の方々にメッセージをお願いします。
今回のような規模の法教育に関するシンポジウムは北海道では初めての機会となります。せっかくの機会ですので,既に法教育に興味関心を持って取り組まれている方はもちろん,土井先生や乙武さんのお話に興味を持たれた方や今回の記事等で「法教育」というものに少しでも興味関心を持たれた方など,多数の方にご参加いただけますと幸いです。

8月25日「法教育シンポジウムin札幌」開催のご案内

日時 2013年8月25日(日) 13:00~16:40(12:30開場)
場所 北海道経済センター8階Aホール(札幌市中央区北1条西2丁目)
イベント概要 開催・主催者挨拶 梶谷剛(日本司法支援センター理事長)
 
法テラスから日本司法支援センター札幌地方事務所
 
基調講演「法的な見方・考え方の教育-立憲主義の学習を素材に」 土井真一氏(京都大学大学院法学研究科教授)
 
法教育実践報告「札幌弁護士会によるジュニアロースクールの取組」 長尾美保子氏(札幌市立琴似中学校教諭)・小川和晃(札幌弁護士会)
 
法教育実践報告「弁護士による学校での法教育出前授業」 渡辺真氏(北海道札幌月寒高等学校教諭)・石塚慶如(札幌弁護士会)
 
パネルディスカッション「法教育が真に教育現場に浸透するために」 (パネリスト)
乙武洋匡氏(作家・東京都教育委員)
土井真一氏(京都大学大学院法学研究科教授)
山口太一氏(立命館慶祥中学校教諭)
中村大輔氏(札幌光星高等学校教諭)
岸田洋輔(札幌弁護士会)
佐久間佳枝(法務省大臣官房付兼法務相大臣官房司法法制部付)
(コーディネーター)
綱森史泰(札幌弁護士会)
 
閉会・挨拶 中村隆(札幌弁護士会会長)
対象 参加資格不問
定員 270名
参加方法 事前の申込が必要です。参加をご希望の方は,郵便番号・住所・名前・職業・電話番号・年齢・性別のほか,法教育に関するご意見・ご質問がございましたらご記入の上,「日テレイベンツ内 法教育シンポジウム 札幌事務局」(電話:03-3222-2923,FAX:03-5275-7656,住所:〒102-0084東京都千代田区二番町14番地日テレ麹町ビル南館9階,メールアドレス:houkyouiku@ntve.co.jp)宛てにご応募下さい。
※応募者多数の場合は抽選となります。
※参加者には開催日5日前までに「参加証」を発送いたします。当日ご入場の際には,参加証をご持参ください(当日に受付が可能な場合もございます。)。
※詳しくはチラシ裏面をご確認下さい。
参加申込締切 2013年8月16日(金)
参加費 無料
主催 日本司法支援センター(法テラス),法務省,文部科学省,最高裁判所,日本弁護士連合会,札幌弁護士会
後援 北海道教育委員会,札幌市教育委員会,日本司法書士会連合会,北海道弁護士連合会,札幌司法書士会,公益財団法人日弁連法務研究財団,公益社団法人商事法務研究会,テレビ北海道
お問い合わせ先 日テレイベンツ内 法教育シンポジウム 札幌事務局
(電話:03-3222-2923,受付時間:平日11:00~19:00)

tr