昨年の夏に,ニュージーランドでヘリスキーに挑戦してきました。整備されたゲレンデではなく,自然のままの山の上にヘリコプターで運ばれ,そこから雪質の良い場所をガイドが選んで滑り降りるというものです。眼下に大きな湖が広がる絶景の中を滑り降りるのは最高の気分でした。
さて,ニュージーランドでは,自動車は左側通行となっており,走っている車も右ハンドルの日本車ばかりです。ただ,日本と大きく異なっていたのは,平成24年3月24日まで,右折車優先の交通ルールが採用されていたということです。私が訪れた時点では,このルールは改正されて,日本と同様に左折車優先となっていたのですが,まだ国民も慣れていないのか,右折車優先の感覚で運転している人が多かったようです。
この右折車優先という交通ルール,右折待ちの渋滞解消になって,なかなか便利なように思えてきますが,世界的に見ても,かなり特異なルールだったようです。たしかに,自分が直進車や左折車の立場で運転する場面を想像してみると,対向車のウインカーをいちいち確認して進路を譲るとなると,判断を誤る場面も出てきそうです。実際にニュージーランドでも交差点での事故の発生件数が多く,右折車優先ルールの改正につながったようです。
日本では当たり前と思っていたルールも,必ずしも画一的なものではなく,交通事故の回避や渋滞の緩和という観点から,様々なものがありうるのだなと感じた場面でした。こうした柔軟な発想を日ごろの仕事の場面でも発揮できればと考える今日この頃です。