先日,飛行機で釧路に行ってきました。乗った飛行機はいわゆるプロペラ機。国内外問わず,これまで多くの場所に行きましたが,プロペラ機に乗ったのは初めてでした。
ジャンボジェット機が安全と思っているわけでもないけれども,小さな機体についている2つのプロペラを見て,「これで本当に飛ぶのか?」と少し不安に思ってしまいました。
とりあえず飛行機に乗り,窓側の座席に座って外を見ると,機体につながれた機械を見ながら,作業員の男性が指さし確認しながら作業をしていました。それを見ながら,「何の作業をしているのかよくわからないけど,ちゃんと仕事して下さいね!あなたにとっては毎日何度も繰り返している単純な作業かもしれないけれど,私にとっては人生初のプロペラ機移動なのです。事故が起きないようにしっかりとお願いしますね。」と心の中でつぶやきました。
そう思った瞬間,ふと,自分の依頼者も同じ事を思っているのではないか,と思いました。弁護士から見ると何十件ある事件の一つであっても,依頼者にとっては唯一の事件であることがほとんどです。依頼者は,「あなたにとっては多くの事件の一つかもしれないけど,私にとっては人生がかかった大変な事件なのです。しっかり仕事して下さいね!」と思っているかもしれません。1件の大切さを再認識し,すべての事件に誠実に対応していかなければならないと改めて感じました。
最後に。釧路までのフライトはとても快適でした。プロペラ機は,ジェット機に比べて低い高度を飛ぶので,地上の風景を身近にきれいに見ることができました。