新人弁護士・みふゆ(弁護士暦4ヵ月)「先生、最近、離婚調停の相談が多いですが、お客さん皆さん、かなり疲れているようですね。どういう相談内容が1番多いのですか。」。
先輩弁護士・千秋(弁護士暦7年)「人によって様々だけど、自分で調停を経験した人の中で多いのは、『自分の言い分を聞いてもらえない。』、『調停委員は一方的に相手方の言い分を信じて、相手方の味方をしている』という相談が時々あるわね。」
みふゆ「でも、それってある程度、仕方ないですよね。調停委員は、こっちと相手の真ん中に立っているわけだから、こっちからみると相手の味方、相手からみるとこっちの味方にみえてしまいますよね。」
千秋 「まあ、そうなんだけど、生まれて初めて調停を経験するお客さんからしてみれば、自分の言い分や感情を十分に聞いてもらえる場所だと思って出かけている人もいるから。早い段階で、相手の言い分を聞かされると、そういう気持ちにもなるわよね。」
みふゆ 「どうしたら、いいんでしょう。調停はそういうものだと説明すればいいのかなあ。」
千秋 「調停委員が知りたがっているのは、離婚、親権、養育費、慰謝料、財産分与などについて、お互いの意見が遠いのか近いのか、話がまとまる可能性が高いのか、低いのかでしょ。だから、自分の気持ち、感情もさることながら、まず、離婚したいのかしたくないのか、親権はどうしたいのか、養育費はいくらほしいのか、慰謝料はいくらほしいのか、そのことを「はっきりと」調停委員に伝えることが肝心よね。自分の要求内容と相手の要求内容がそれぞれ出揃って始めて話し合いが始まるわけだから、最初に、それをきちんと伝えておけば、気持ち的にも余裕が出てくるでしょ。」
みふゆ 「でも初めての経験だから、養育費とか慰謝料の金額について、いくら希望しますとなかなかはっきりいえませんよね。」
千秋「調停は、どちらが、正しい悪いを決めるところではなく、話し合いの場所だから、お互いが、こうしたい、ああしたい、と最初に言わないと始まらないし、最初にそのことがはっきりすれば、その後は、余裕を持って進めることができるのよ。それでも不安なら、私達のところに来てほしいわね。」
みふゆと千秋に相談されたい方は、札幌弁護士会・法律相談センター(011-251-7730)まで、ご連絡ください。