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2013/10/24

11月9日「「秘密保護法」制定に反対する札幌市民集会PartⅡ」のご案内

広報委員会

政府はいま、国家安全保障会議(日本版NSC)の創設に合わせ、この秋の臨時国会での「特定秘密保護法」の成立を目指しています。特定秘密保護法案は、「防衛」「外交」「外国の利益を図る目的の安脅威活動の防止」「テロ活動」について、国などが指定した「特定秘密」を漏らした場合には最大で懲役10年という厳しい刑罰を科すほか、「特定秘密」を聞き出そうとする行為までも処罰の対象としています。知人との何気ない会話が処罰対象、ということにもなりかねません。同法案は、主権者である国民の知る権利や取材の自由、プライバシー権を侵害するおそれがあり、情報公開の理念を後退させるものです。

そこで、札幌弁護士会では、本年3月に引き続き、秘密保護法制定に反対する市民集会を開催します。今回は、札幌弁護士会秘密保全法対策本部の本部員である伊藤絢子弁護士にインタビューをしました。

――「特定秘密保護法」の問題点とはどのようなものでしょうか?一言でいえば「何でも行政の都合のいいように秘密にされてしまう可能性がある」ということです。秘密の対象を決めるのは行政の長とされていますし、秘密の対象は列挙されているように見えて、実は曖昧な部分が多く残されています。秘密指定基準を定めるにつき有識者の意見を聞くと言っても、そもそもどんな有識者に聞くのかは政府の自由ですし、政府が基準を守っているかチェックする機関もありませんから、歯止めにはなりません。

主権者である私たち市民に情報公開されるべき事実が、あれもこれも「特定秘密」に指定されて公開されないことになりかねません。

政府にとって都合の悪い情報ほど隠されてしまうおそれが高いのです。

――報道の自由や取材の自由に配慮されると聞きましたが?法律に「報道の自由に配慮する」「取材の自由に配慮する」と規定されても、法律の解釈にはほとんど役に立ちません。もともと曖昧な規定の法律ですから、報道の自由や取材の自由に配慮する解釈をしようとしても、これまた曖昧な解釈となってしまいかねず、本当に報道の自由や取材の自由が保障されるとは限らないのです。

――ほかにも問題となりそうな点はありますか?「適正評価」といって、特定秘密を取り扱う公務員について、本人だけでなくその家族や知人まで身元調査を行われることになっているので、過剰な調査によるプライバシー侵害が懸念されます。

また、秘密の漏えいばかり厳罰化され、実は秘密の内容を記載した公文書などの取り扱いについては不十分なままなのです。秘密の内容を記載した公文書を将来必ず公開するという法律も整備未了のままですし、公務員が秘密の内容を記載した文書を廃棄した場合を処罰対象とすることは未だ現実化していないのです。

――今回の市民集会について教えてください。秘密保護法制定はアメリカの要求でもあります。今回は、ベストセラー「ルポ・貧困大国アメリカ」シリーズの著者であり、アメリカの秘密保護法制の実情にも造詣の深いジャーナリスト堤未果氏をお招きして講演を行います。堤未果氏のサイン会も予定されています。

弁護士による寸劇も鋭意準備中です。

少しでも多くのみなさんにこの法律案の危険性をお伝えしたいと考えています。

――市民集会の前に、街頭アピールを行うそうですね。9月24日にも実施しましたが、さらに10月30日12時から13時ころまで、札幌市の大通公園(大通西4丁目)で、特定秘密保護法案に反対する弁護士アピール行動を行います。

同法案の危険性を広く市民の皆様にお伝えしたいと考えていますので、ぜひ、多くの方にご注目いただければと思います。

特定秘密保護法案に反対する弁護士アピール行動10/30

日時 10月30日12時~13時
場所 札幌大通公園
札幌市中央区大通西4丁目
イベント概要 特定秘密保護法案に反対する弁護士アピール行動
問い合わせ先 札幌弁護士会
011-281-2428

札幌弁護士会HP イベント情報「特定秘密保護法案に反対する弁護士アピール行動10/30」

――最後に記事をご覧の方々にメッセージをお願いします。法律の話となると、難しい話だと感じて敬遠してしまいがちなのではないでしょうか。しかし、今回のような法案の中身が私達に知らされないまま成立してしまうことは、大きな危険をはらんでいます。

ぜひ、少しでも多くの方に、今回の特定秘密保護法案の危険性を感じていただき、法案廃案に向けた大きなエネルギーを結集すべく、多くの方にご参加いただきますようよろしくお願い致します。

「秘密保護法」制定に反対する札幌市民集会PartⅡのご案内

日時 2013年(平成25年)11月9日(土)午後1時30分から午後4時(午後1時開場)
場所 ロイトン札幌3階(札幌市中央区北1条西11丁目1)
イベント概要 特定秘密の保護に関する法律案に反対する市民集会。
堤未果氏による講演のほか、弁護士による寸劇、現在の情勢報告などを予定。
対象 限定なし
参加方法 事前申し込みは不要です
参加費 無料
主催 札幌弁護士会
共催 日本弁護士連合会、北海道弁護士会連合会
後援 日本新聞労働組合連合、日本ジャーナリスト会議北海道支部
問い合わせ先 札幌弁護士会 011-281-2428

札幌弁護士会HP イベント情報「「秘密保護法」制定に反対する札幌市民集会PartⅡのご案内」