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2014/11/19

12月14日開催・「第11回ジュニア・ロー・スクール札幌」のご案内

広報委員会

本年12月14日(日)、10時00分から17時00分までの予定で、札幌弁護士会法教育委員会が主催する第11回ジュニア・ロー・スクールが開催されます。

そこで、今日は、法教育委員会の副委員長であり、ジュニア・ロー・スクールの広報担当でもあります安彦裕介弁護士にお話しをお聞きします。

法教育委員会 副委員長 兼 ジュニア・ロー・スクール 広報担当の安彦裕介弁護士

法教育委員会 副委員長 兼 ジュニア・ロー・スクール 広報担当の安彦裕介弁護士

———まず、今回のジュニア・ロー・スクールですが、どんなことをするのですか?

大きく午前の部と午後の部に分かれるのですが、まず午前の部では、具体的な事例を基にしたゼミナール(公開授業)を行います。

これは、弁護士と学校の教員の先生がタッグを組んで授業を行い、身近な問題を通じて、「法」や「法の基本となるルール」を考えてもらおうというものです。授業と言っても、弁護士や教員の先生が一方的にしゃべるだけの講義形式ではありませんし、法律の条文や細かい知識を問題にするものでもありません。生徒さんたちには、具体的な事例を前提に、どうすれば妥当な、公正な結論を得られるかについて、自分の頭で考えてもらい、いくつかの班に分かれて議論をしてもらいます。こうして、自分と異なった意見と触れ合うことによって、自分の考えを発展させ、深めてもらうことを、ゼミナールの目的の第一に置いています。今年は、学生アルバイトの雇用問題(解雇問題)をテーマにした事例に基づいて、議論をしてもらう予定です。

———午後の部では、どのようなことをするのでしょうか?

札幌市資料館にある復元法廷を使用して、模擬裁判を体験してもらいます。これは、実際の刑事裁判と同じ手続で行います。今年の裁判の題材は、いわゆる「振り込め詐欺」事件です。この模擬裁判を傍聴してもらった後、いくつかの班に分かれて、被告人が有罪であるか無罪であるかの評議を行ってもらい、班ごとにその結果を発表してもらいます。

———高校生のみなさんも模擬裁判に参加するのですか?

参加者全員ではありませんが、あらかじめ裁判官役、検察官役、弁護人役が割り振られた生徒さんには、模擬裁判に参加してもらいます。それぞれの役に、2~3人程度を予定しています。役を割り振られた生徒さんは、模擬裁判で、本物の法律家と同じように、手続を進行したり、尋問などを行ってもらいます。その他の生徒さんには、傍聴席で模擬裁判を傍聴してもらいます。なお、被告人役や証人役は、われわれ弁護士が務めます。

———高校生のみなさんのためにお聞きしますが、いきなり裁判官などの役回りで発言するのは難しい気もしますが?

大丈夫です。台詞などが書かれた当日用の台本が用意されており、役を担当いただく生徒さんには事前に配布します。本番でも手元に置いてもらい、台本を読みながら進めることができますので、心配は要りません。

———なるほど。このジュニア・ロー・スクールには、もちろん札幌弁護士会の第一線で活躍されている弁護士の方々が参加されると思いますが、そのほか実務家は参加されますか?

はい。午後の部の模擬裁判には、現役の裁判官と検察官が、それぞれ1名ずつ参加される予定です。先ほどお話ししたとおり、模擬裁判では、被告人が有罪か無罪かを生徒さんに評議してもらい、その結果を班ごとに発表してもらいますが、その際、裁判官、検察官、弁護士から適宜、コメントや講評をしてもらう予定です。同じ事件に対して、法曹三者の異なった視点に触れることができますので、面白く感じてもらえるのではないかと思います。

———それでは、最後に、この告知を見た高校生の方々にメッセージをお願いします。

法律や裁判という言葉を聞くと、何だか難しそうな、自分たちと縁遠いものに感じるかもしれませんが、実際には皆さんの日常生活に深く関わっているものです。
ゼミナールも模擬裁判も、弁護士や教員の先生が何度も打合せを重ねて、皆さんに少しでも良いものを提供できるよう、鋭意準備を進めています。
弁護士だけではなく、裁判官や検察官のお話も聞ける滅多にない機会だと思いますので、是非ともご参加いただき、「法」の世界を体感してもらえればと思っています。
申し込みの締切りは12月1日(月)必着となっており、今からでも十分間に合います。皆さんのご参加を、心からお待ちしています。