あなたの知りたいコンテンツのジャンルは?

アーカイブ検索
2020/10/14

教えてプロの人!北海道の冬道運転のコツ:北海道新聞 どうしん電子版

札幌弁護士会

※以下の記事は、北海道新聞社のどうしん電子版に2019年1月から3月まで掲載された広告記事となります。
当会が作成に協力したもので、北海道新聞社の許諾を得て掲載しております。

 冬道の運転って、本当に怖いですよね。ブレーキを踏んでも車が滑ってあわや衝突―という経験はありませんか。実際、人身事故のうち2割がスリップによるものなんです(北海道警察統計資料より)。そこで運転指導のプロである桑園自動車学校(札幌市)の指導員、佐々木誠司さんと川久保政博さんから、冬道運転のコツを分かりやすく教えてもらいました。ただ、どんなに気をつけていても、もらい事故が起き、相手との示談交渉など面倒なケースに至ることも。そんなときに備えて、札幌弁護士会の無料相談情報も知っておきましょう。

冬道運転のポイント

  • 冬場の制動距離は夏場の3倍。
  • 路面状況をよく観察して長く優しいブレーキを。
  • 路肩側に残る雪を活用してタイヤをグリップ。

それでも事故に遭遇したら

  • 事故によっては保険会社が示談交渉できない場合も?
  • 気軽に弁護士会に相談してみよう。

4WD車でもABSでも事故のリスクは減らせない!

北海道では登録台数も多く、「冬に強い」とよく言われる4WD車ですが、実際はどうなんでしょう?

確かに雪道での発進や加速では4WDは有利なので、選ばれている方も多いと思いますが、ブレーキ性能そのものは4WD車でもFF車、FR車でも変わりません。4WD車は雪道でも安定した走行を維持できるので、その安心感ゆえに制御性能を過信してスピードを出し過ぎて事故につながることもあります。

「4WD車だから安心」とは言えないんですね。でもABS(アンチロック・ブレーキシステム)を使えば安全に止まれるのでは?

ABSは急ブレーキ時にタイヤをロックさせずに車の進行方向の安定性を保たせる装置ですが、必ずしも制動距離が短くなるわけではなく、路面状況によってはかえって長くなることもあります。もともとABSは緊急回避の補助機能ですから、ABSを作動させない運転を第一に考えてほしいですね。

路面状況をよく観察して、長く優しいブレーキを

事故を防ぐのは車ではなく人ですね。冬道運転のコツを教えてください。ブレーキの掛け方はどうしたらいいですか?

冬場は夏場に比べて3倍の制動距離が必要と考え、早めにブレーキを踏む心構えが大切です。そのためには車間距離も夏場の3倍は取ってほしいですね。ブレーキは、じわっと、ふわっと優しく踏み、徐々にスピードを落としてゆっくり停止してください。

凍結した坂道を登る時、停まる時のコツはありますか?

路面はツルツルでも路肩側に雪が残っている場合があります。その上にタイヤを載せて積雪をグリップさせながら運転すると制御しやすいですよ。下り坂は車の重心が前に行くので後輪のグリップが弱くなり、わずかなブレーキで横滑りする危険があります。坂の手前でしっかり減速し、エンジンブレーキを使ってスピードをコントロールしてください。遠目にもわかりやすい坂道と違い、緩やかな傾斜は気づきにくいので、路面および道路状況をよく観察して、ブレーキのタイミングや質を考えて早めに踏んでください。

ツルツル路面時に、傾斜の途中にある信号で停止すると青信号になっても滑って発進できない場合があります。信号から離れていても平らなところで停止して発進をスムーズにするテクニックも有効だと思います。

一度スリップした車はぶつかるまで止まらない!?

それでもスリップしてしまったら、どうすればよいでしょう?


タイヤがロックしスリップすると車が横滑りしてしまう…。

急なスリップに動転して急ブレーキを踏んでしまい、スピンするケースが少なくありません。スリップした時は後輪が振れた方向にハンドル(逆ハンドル)を切り、体勢を立て直しましょう。しかしハンドルを大きく切りすぎると最初とは逆側に後輪が振れる場合もあります。加減に注意しましょう。一度スリップしたらグリップの回復を待つしかありません。広くて車の少ない道路ならともかく、街中の混んだ道なら他の車にぶつかってようやく止まるという事態もありますね。

近くを歩いている人や他の車を巻き込む事故はなんとしても避けたいですね…。


お話を伺った川久保さん(左)、佐々木さん(右)。
腕に自信のない方は桑園自動車学校の冬道安全運転講習を受講してみては。

だからそうならない運転が大切なんです。本校では春〜秋に運転免許を取得した初心者や道外出身の方、長期間運転していない方などのために「冬道安全運転講習」を毎年実施しています。冬道運転に不安がある方は桑園自動車学校へお問い合わせください。

─ありがとうございました!

それでも事故に巻き込まれてしまったらどうする?

事故の当事者になるとトラブルが続出!

 冬道はどんな車でも事故のリスクがあるし、自分が気をつけていても他人の事故に巻き込まれる可能性もあります。万が一事故の当事者になった場合はどうすればよいのでしょうか?

 動いている車同士の事故の場合、過失割合で揉めることが少なくありません。双方の任意保険会社による示談交渉で解決することが多いですが、双方当事者の言い分が対立して感情的になったり、事故の相手が任意保険に加入していない場合などには示談が成立せず、裁判で解決しなければならないことも多いのです。

 停車中にぶつけられる「もらい事故」の場合はさらに厄介です。過失がない側の保険会社は(お金を払う立場ではないため)示談交渉を行えないので、過失がある側の保険会社の担当者と、事故をもらった本人が直接示談交渉を行わなければなりません。

 事故の影響は翌年の自動車保険料にも。自分の過失割合がゼロで相手側が車の修理費を支払い、自分の車両保険を使わなければ保険料は上がりません。しかし自分にも過失割合が生じて相手の修理費を自分の保険で支払ったり、相手が任意保険未加入で修理代を払ってくれず、自分の車両保険で車を修理すると、翌年の自動車保険料が上がってしまいます。北海道では約14%の車両が任意保険や自動車共済に加入していないという驚きのデータ(損害保険料率算出機構調べ)もあり、交通事故の賠償トラブルは決して他人事ではありません。

無料相談で弁護士を味方につけよう!

 こうしたトラブルで泣き寝入りしないためには、保険会社の費用持ちで弁護士を利用できる「弁護士費用特約」に加入しておくことが重要です。もらい事故での示談交渉、過失割合や損害額に関するトラブル、大きな人身事故はもちろん修理費が小額で裁判をためらうような物損事故でも、弁護士に依頼して全力で戦うことが可能です。

 弁護士は保険会社に紹介してもらうこともできますが、頼むからには交通事故に強い弁護士にお願いしたいもの。そんなときは「日弁連交通事故相談センター」を利用しましょう。10分程度の相談であれば、交通事故ダイヤル0120-0783-25 に電話すると、相談料無料で事件解決の見通しなどを教えてくれます。

 弁護士と直接会ってじっくり相談を希望する場合は、「札幌弁護士会法律相談センター」の相談予約ダイヤル 011-251-7730 に電話をして日時を予約、後日に無料で30分の相談を受けられます。

 事故直後の証拠保全や相手方への適切な対処のために、できるだけ早い段階での面接相談をおすすめします。面接相談では、そのまま弁護士に依頼することも可能です。

日弁連交通事故相談センター(電話相談)

交通事故ダイヤル 0120-0783-25

平日 10:00~15:30 (土日祝除く)

札幌弁護士会法律相談センター(面接相談)

相談予約ダイヤル 011-251-7730

平日 9:00~12:00/13:00~16:00 (土日祝除く)

提供/札幌弁護士会 企画制作/北海道新聞社営業局 取材協力/桑園自動車学校

企画制作/北海道新聞社営業局