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2025/05/29

「法律家って何?~弁護士・裁判官・検察官と話してみませんか?」を開催しました

令和7年2月9日(日曜日)、札幌弁護士会において、「法律家って何?~弁護士・裁判官・検察官と話してみませんか?」というイベントを開催いたしました。

このイベントは、札幌地方裁判所及び札幌地方検察庁のご協力の下、より多くの方々に法律家(=弁護士、裁判官、検察官)を目指していただくことを目的とするイベントで、令和6年度は札幌市内及び近郊の4年制大学の学生、並びに北海道内の高校生を参加対象として開催されました。

イベント当日は、こんこんと雪が降りしきる中、計20名の参加者が弁護士会館に来館されました。今年度は、会場の前の座席から埋まっていくなど参加者が非常に積極的であったことや、参加者の9割が高校生の方々であったことが印象的でした。

イベントでは、裁判官及び検察官(1名ずつ)をお招きし、弁護士(1名)を加えてのパネルディスカッションを中心に、「法律家の1日」として、弁護士、裁判官、検察官それぞれの日常の紹介や参加者との座談会を行いました。

パネルディスカッションでは、いわゆる闇バイトを想定して、①SNSで見つけた高額バイトに応募し、自分で使用する意思が無いのに携帯電話を契約してバイトの応募先に契約した携帯電話を送った、②スマホゲームのアカウントを売却して、代金振込後にSNSとゲームの連携を利用して売却したアカウントを取り戻した、という架空の出来事をもとに、法律的にどのような問題があり得るのか、弁護士、裁判官、検察官はそれぞれどのように関わっていくのかといったことが議論されました。

(パネルディスカッションの様子)

「法律家の1日」では、弁護士、裁判官、検察官の三者それぞれから、出勤する時間や、いつもどのような仕事を行っているのか、といった日常の仕事の様子について紹介していただきました。

座談会では、いくつかのグループに分かれて、参加者の方々に、弁護士、裁判官、検察官とざっくばらんに直接話す機会を設けさせていただきました。弁護士の服装や、裁判官・検察官の異動など幅広い話題が繰り広げられ、参加者の方々からも積極的に質問がなされるなど、非常に盛り上がりました。

また、今年度は、ご協力いただいた裁判官がご持参された法服(裁判官が法廷で着ている黒い服です。)を参加者が試着することをお許しいただき、参加者が法服を試着して写真撮影をする場面もありました。

(座談会の様子)
(座談会の様子)

ここで、弁護士、裁判官、検察官になる方法などについて簡単にご説明いたします。

弁護士、裁判官、検察官のどれかになるには、年1回行われる司法試験に合格する必要があります。そして、その司法試験を受験するためには、受験資格が必要となります。

受験資格を得る方法は、法科大学院を(原則)修了することです(原則は法科大学院の修了なのですが、現在は、在学中受験という制度があり、法科大学院在学中でも司法試験を受験できるようになっています。その他、予備試験に合格するという方法もあります。)。法科大学院は、ロースクールとも呼ばれ、法律家となるための専門的な教育機関であり、大学に設置されています。令和6年度には、日本全国で合計34の法科大学院が入学者を募集していました。

法科大学院には、法学部出身の学生を主な対象とした2年コース(既修コース)と法学部出身でない学生や社会人経験者を主な対象とした3年コース(未修コース)の2つのコースがあります。どちらのコースでも司法試験の受験資格を得られます。

北海道内では、北海道大学が法科大学院を設置しており、札幌弁護士会においても弁護士を教員として派遣するなどの支援を行っています。

今回ご紹介しましたイベントは、令和7年度においても開催する予定であり、現在札幌弁護士会内で準備を進めています。日程は、令和8年1月下旬から2月上旬を予定しています。

令和7年の11月~12月頃から、参加対象の方向けにポスター掲示、ホームページやXでの告知も行う予定ですので、法律家にご興味のある方もそうでない方もぜひ奮ってご参加下さい。