今このコラムを書いているのはゴールデンウィークが明けた5月ですが,札幌は寒い日々が続いています。6月になったら暖かくなっているのでしょうか。
さて,進学・就職・転勤など,新たな一歩を踏み出し大きく環境の変わった方々は1ヶ月以上経ったころかと思います。徐々に環境に慣れ,緊張感が和らいできたころでしょうか。その一方で、いわゆる五月病として,心身ともに不調を訴える人が増えるのもこの時期です。
なぜだかわからないけど仕事をする気がしない、集中できない、からだも疲れやすい。そのような場合は五月病なのかもしれません。
五月病の決められた定義や概念はなさそうですが、その多くは環境の変化に伴って溜まったストレスや理想と現実とのギャップに対する思いが長い休みの間に増幅することが原因とも言われています。
現代はストレスの多い社会ですから,多かれ少なかれ誰でもこのような状況になることはあるのではないでしょうか。
このような場合の対処法としては,旅行に行く,趣味の時間を増やすなど人によって様々でしょう。私が仕事でこのような状況になった場合,休息を取ったり気分転換をするよりは,とにかく休まずに仕事を進める方法が結果的に不安解消になるようです(良いか悪いかは別ですが)。これは,私がサラリーマンであったときに自然と身についた方法です。頭の中だけで考えず,問題となっていることを紙に書き出し,1つ1つ行動していく。そうやって,いくつもあった悩み事がそのうち1つ2つ解消されただけでも心理的不安感は大幅に解消される気がします。
さて,私も区役所等で札幌市民法律相談を担当させていただくことがあります。その際,それぞれの方が抱える問題について相談を受けますが,最初は不安な表情で来られた方も,今後の方向性や,何をすべきかを示し,アドバイスすると,皆さん安心した表情で戻られることが多々あります。人に話をするだけで不安が解消される場合もあります。一番良くないのは一人で抱え込んで悩むことかもしれません。
法律相談として弁護士のアドバイスを受ける機会は色々あります。悩みを一人で抱え込まず,とにかく一歩前へ出てみる。そのような気持ちで法律相談を利用されてはよいのではないでしょうか。
2012/06/15
【隔週一言】五月病
