私は、よくお風呂に入りながら本を読みます。
日課と言っていいかもしれません。
1日のおわりに、着替えとタオルを片手に持ち、書棚から「今日の一冊」を選び出したら浴室へ向かい、身体にざっとお湯をかけてから、
本をぬらさないよう注意深く両手を浴槽から出して、お湯に浸かります。
このような私の日課を知っている家族や友人からは、
湯気で本がしわしわになるとか、お風呂に入るときくらい頭や目を休めてゆっくりすればいいのになどと言われることもありますが、どうしてもやめられません。
お風呂に入っているときに何か読んでいないと、落ち着かないのです。
私のこのような日課は、高校時代の定期試験一夜漬け対策がきっかけです。
試験まであと8時間、まったく手つかずの単元。
教科書を一読しておけばなんとかなるかもしれないけれど、早く寝たい。
そろそろ疲れてきたし、風呂にも入りたい。
そんな時に、「そうだ、お風呂で読もう」と思いついたのでした。
当初は、お風呂場に適した勉強方法を試行錯誤したものです。
濡れないように透明のビニール袋に教科書ごと入れてみたり。
ビニール袋に消しゴムを一緒に入れておくとページがめくりやすいことを発見したり。
以来、お風呂に入るときには必ず何か本を持ち込むようになりました。
大学時代、司法試験の勉強をしていたころには、
判例付きの六法を法律ごと(憲法、民法など)に裁断してお風呂に持ち込み、
条文を読んでいました。
主に勉強のために始めたお風呂読書ですが、
最近では勉強時間でもあると同時に、リラックスのための読書時間でもあり、
読む本は法律の基本書から小説、漫画、雑誌など様々です。
ゆっくりお湯に浸かりながら本を読み進め、
顔が汗ばんできたらその日のお風呂読書は終了です。
漫画だと単行本ほとんど一冊読めてしまいますが、軽めの小説や新書だと1~2章、
少々小難しいビジネス書や法律の基本書なんかだと数ページ程度のこともあります。
それでも身体がリラックスしているせいか、
デスクに向かっているときより読書もはかどりますし、
身体が芯からとても温まります。
寒い季節には、お風呂で読書がおすすめです。