あなたが、大事な人のことを思い浮かべるとき、その人は、どんな表情をしていますか。
笑っているのでしょうか、それとも怒っているのでしょうか。
表情ではなくて、しぐさや、口癖を思い浮かべることもあるでしょう。
「思い浮かべる」という言葉は、「思い出す」という言葉とは、少し違います。
頭のすみの方に残っている、一つ一つの「思い」を、「浮かべていく」イメージ。
思い出すと言うより、思い浮かべると言う方が、なんだか暖かい感じを受けるものです。
私たちは、毎日、たくさんの言葉を交わします。
言葉を交わさなくとも、たくさんの言葉を目にしたり、耳にしています。
私たちは、たくさんの言葉の中で暮らしていると言ってもいいでしょう。
毎日の中で、交わした言葉たち。
交わした言葉たちを、思い出すだけではなくて、一緒に思い浮かべること。
そして、一緒に思い浮かべた言葉たちを、大事に拾い上げて、形にしていくこと。
私たちの仕事は、そんな仕事なのかもしれません。
たくさんの言葉を思い出していたら、ふと、そんなことが思い浮かびました。