ドラマや小説を見ていると、様々な場面で弁護士が登場します。
殺人事件が発生し、無実を訴える被告人の家族から依頼されて、現場に足を運ぶうちに真犯人の手がかりを見つけ、法廷で真犯人の存在を明らかにする弁護士。大企業の横暴に苦しむ住民から依頼を受け、裁判を起こし、大企業の不正を暴いていく弁護士。親族が集まる中で、亡くなった資産家から託された遺言書を読み上げる弁護士(今時そんなドラマありませんよというご指摘はさておき・・・)。
弁護士が登場するドラマや小説は数多くありますが、話を面白く、スリリングにするために、どれも展開はドラマチックで、何か事件が起きたときに登場するのが弁護士です。
ですが実は、弁護士の仕事には、裁判所に提出する書類を作ったり、契約書を読み込んで手直ししたりといったデスクワークが多く、とてもドラマにはなりそうもない地味な仕事を扱っているというのが、多くの弁護士の姿です。
初めてお会いした方に、「弁護士です」と名乗ると、「何かあったときにはお願いしますね」などとよく言われますが、これから新しい取引を始めるときや、子どものために自分の財産を渡す準備をしたいとき、今は何も起きていなくても、これから何かを始めるというときには、必ず法律の知識が必要となってきます。そんなときも、弁護士の登場場面です。早め早めに相談をしてアドバイスを受けることが、結果的には費用と時間の節約にもなります。
まだまだ、敷居が高くて相談しづらいなどと言われてしまうこともある弁護士ですが、最近では弁護士の数も増え(現在、全国で約3万2000名、札幌弁護士会所属の弁護士数で約630名)、様々なサービスを提供しています。無料相談を継続的に実施している法律事務所もありますし、札幌弁護士会の運営するひだか弁護士相談センターも初回30分は相談料無料です。
ドラマや小説のような大事件が起きていなくても、弁護士は皆さんのお力になることができます。ぜひ、「何かあったときに」だけではなく、「何かを始めるときに」もご相談いただければと思います。