執筆:浦河ひまわり基金法律事務所
葉山 裕士 弁護士
とある日のこと、たまたまクレジットカードを買い物に利用している方との話の中でリボ払いについての話題となりました。その方は、リボルビング払い(リボ払い)を利用したときに、どれだけの利息が発生しているか知らずに利用していたとのことでした。
リボ払いというと、毎月の支払いが定額で済ませられることや、カードのポイントが多く付与されるということに魅力を感じて利用されている方も少なからずいらっしゃるのではないかと思います。
もっとも、冒頭述べたようにリボ払いにはメリットだけでなく、利息が発生するということがあります。いくつかのクレジットカードの利率について調べてみたところ、15%程度の利率となっているようです。ちなみに、消費者金融で借入をした場合の利率は18%程度であることが多く、実はリボ払いの利率と消費者金融での借入の利率はほとんど変わりません。
消費者金融で借金をすることには抵抗のある方でも、買い物の際にリボ払いにすることへの抵抗はそれほどないということも少なくないのではないかと思います。
ただ、リボ払いで買い物を続けていると、どうしても毎月ショッピングの利用額は残り続けることから、いつかクレジットカードのショッピング限度額の上限に達することになります。そのときに、また違うクレジットカードでリボ払いを利用し、またそれが上限になれば違うカードでリボ払いということになると、いつしか気づいたときには多重債務者になってしまっていることもありうるわけです。
一例として、リボ払いの場合の利率15%のクレジットカードで、現在40万円の利用額がある人が、毎月1万1000円ずつの支払いをしていくと仮定して計算をしてみると、全部の支払いが終わるまでには、支払い回数50回、総額53万6798円の支払いが必要となってしまいます。もちろん、途中でまた買い物に利用してしまえば、支払いが終わる時期はまた先になってしまいますし、支払総額も増えてしまいます。
便利なように見えるリボ払いについて、もし利息の支払いをあまり意識せずに利用してきてしまった方は、これを機にクレジットカードの利用方法を見直してみてはいかがでしょうか。
また、既に返済が難しい状態になってしまっている方は、お気軽にお近くの弁護士にご相談下さい。
以上