執筆:原 英士 弁護士
新型コロナウイルス感染症の影響により、様々な悩みやトラブルが起きるようになりました。
多くなった相談は、新型コロナウイルス感染症の影響により仕事がなくなったり、収入が減ったりして、生活費に困ったり、借金の返済が難しくなったというものです。
当面の生活費に困った場合、各町の社会福祉協議会に相談し資金の緊急貸付けの手続きを取ったり、各町の役場に相談し生活保護費の受給を申請する等により、解決できるかもしれません。一方、借金の返済が難しくなった場合、まずは弁護士に相談することをお勧めします。
弁護士は、相談者から、借入先の数、借入の理由、借金の総額、毎月の返済額、職業、年齢、家族構成、保有財産等、様々な事情を伺いながら、債務整理手続きのメリット、デメリットを考慮した上で、相談者に対し、それぞれの相談者に適したアドバイスをしています。また、相談者から債務整理(任意整理、特定調停、民事再生手続、破産免責手続等)の依頼を受けた場合、依頼者の借金の悩みを解消することに尽力します。
債務整理と聞くと、どうしても世間的にマイナスイメージがあるため、相談すること自体、消極的になりがちです。しかしながら、債務整理というものは、いわば、借金の悩みを解消して、人生を再スタートさせるための手続きであり、とても前向きなものです。
借金の返済ができなくなったとき、誰にも悩みを打ち明けられず、どうすることもできなくなり、途方に暮れてしまうことがあります。また、借金を返済するために借金を繰り返し、多額の借金をしてしまうこともあります。相談者が相談に来られた際、もっと早く相談してくれれば良かったのに思うことが多くあります。特に、新型コロナウイルス感染症の影響により借金の返済が難しくなった場合、借金の返済が難しくなったことについて何も帰責性がないのですから、借金の悩みを抱え続けるべきではありません。
借金に関する疑問やお悩みがあるときは、すぐにご遠慮なくお近くの弁護士にご相談いただければと思います。
以上