執筆:徳永 賢太郎 弁護士
弁護士にとって、相談を受けるということは、依頼を受ける前提でもあり、仕事を得る大切な機会ですが、相談を受けてよかった、良い相談ができた、と思う瞬間というのは、依頼を受け、仕事を得ることができたというときよりもむしろ、相談を終えた際に、『相談して安心することができた』『相談をして不安を解消することができた』というご相談者の方の言葉が聞けたときであると感じます。
自分の身に起きたこと、自分の行動で起こってしまったこと、そのことによって夜も眠れないような不安を、相談を受け、アドバイスをすることで解消することができた・・・そう実感するときに、相談を受けること自体にとてもやりがいを感じるのです。
私は、そういった”良い相談ができた”と感じられる相談が一つでも多くなるよう、ご相談を頂いた際には、”次に何をすればいいのか”という答えを示すことを心がけています。
心配事を抱え、不安でたまらないとき、そういった時は、人はどうすればよいのか分からないという状況に陥っていることが多いのではないか、その状況をシンプルに解消するためには、”次に何をすればいいのか”ということを示すことが最善であると考えるからです。
そして、ご相談者の方から話を聞き、”次に何をすればいいのか”ということをご相談者の方とともに考えるとき、弁護士の支援がなければ”次にするべきこと”がうまくいかない、という時に、ご依頼されることをお勧めしています。
冒頭で申し上げたように、弁護士にとって相談を受けることは仕事を得る機会である、ということは、これまで弁護士にご相談をされたことがない方であっても、なんとなくイメージがつくのではないかと思います。そして、それ故に、相談をしたのだから依頼をしなければならないのではないか?といった印象を持つことがあるのではないか、と思います。
しかし、弁護士の側から見て、ご相談頂いた方から、『相談して安心することができた』『相談をして不安を解消することができた』という言葉を聞けることは、とてもやりがいを感じる瞬間であり、たとえそのご相談が、相談までで解決し、ご依頼に結びつかなかったとしても、その思いが変わることはありません。
高額な弁護士の法的サービスを押し売りするようなことは決してありません。心配事や不安を解消したいとお考えの方は是非、お近くの法律相談センターへご相談のお電話を頂ければと思います。
以上