執筆:倉見 慎太郎 弁護士
(以下、日高報知新聞に掲載されたものです。)
2025年も、道内外で多くの災害が発生し、「波浪注意報」「津波警報」「避難指示」など、災害にまつわる様々な発表がなされました。この記事では、「防災士」の資格を持つ当職が、災害時に発表される避難情報について、簡単に解説いたします
災害対策基本法の改正により、災害の内容を問わず、市町村が段階的な避難の必要性を示すものとして「警戒レベル」というものが定められています。気象庁及び市町村は、災害の程度に準じて
- 「レベル1 早期注意情報」
- 「レベル2 注意報」
- 「レベル3 高齢者等避難」
- 「レベル4 避難指示」
- 「レベル5 緊急安全確保」
の各通知を発表します。なお、この改正で、曖昧な表現であった「避難勧告」という概念が無くなりました。レベル1及び2の段階においては、住民は災害への心構えを高め、自らの避難行動を確認することが求められます。「レベル3 高齢者等避難」が発せられると、危険な場所から高齢者などが避難することが求められます。「レベル4 避難指示」が発せられると、危険な場所から全員避難することが求められます。最大レベルの「レベル5 緊急安全確保」では、命の危険があるため、直ちに自分の命を守ることが求められます。
これに対して、段階的に発表される「防災気象情報」や災害の「注意報」「警報」は、避難の必要性を示す「警戒レベル」と異なる尺度で定められています(それゆえに、わかりにくいのです・・・)。誤解を恐れずに、わかりやすくまとめると、「注意報」は「警戒レベル1~2」に相当し、「警報」は「警戒レベル3以降」に相当します。
防災士の立場からすれば、気象庁が発表する「防災気象情報」「注意報」「警報」の内容をよく確認し、必要だと判断すれば、避難に関する発表を待たずして、安全な場所への避難を開始するべきです。災害の内容によっては、自治体からの避難に関する通知を受け取れない可能性もあります。災害時は、「自助」が求められます。自治体からの避難情報の発表がないからといって安全確保を怠らないようにしましょう。

