周波数 | 三角山放送局 76.2MHz「トークinクローゼット」内コーナー |
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放送時間 | 毎週火曜日 AM 9:15~ |
ようこそ、法律相談センターへ
第2、目次
(1)法律相談メニュー表
(2)くらしのトラブル(賃貸借トラブル)
(3)くらしのトラブル(雇用トラブル)
(4)くらしのトラブル(交通事故)
(5)まとめ
放送日 | 2018年1月23日 |
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ゲスト | 山田敬純 弁護士、福田光宏 弁護士 |
今週の放送 キーワード |
法律相談センター、法律相談、くらしのこと、賃貸借、交通事故、雇用 |
―はい、今週も「札幌弁護士会の知恵袋」の時間がやって参りました。
毎週火曜日の午前9時15分から15分間、役立つ情報を月替わりのテーマで放送します。
本日のゲストは、札幌弁護士会所属の山田敬純(やまだたかすみ)さん、福田光宏(ふくだみつひろ)さんです。
福田・山田:よろしくお願いします。
第1、法律相談メニュー表
―さて,早速本日のテーマに入っていきたいと思います。
前回は、どんなときに弁護士に相談するといいのかということで、「お金の問題」と「家族の問題」を取りあげていただきました。
ほかには、どんなテーマがありますか。
山田:はい、今週は、「くらしのこと」として、くらしの中で起きてしまったトラブルについてのご相談をテーマにご紹介します。
ちなみに、先週、今週とご紹介している法律相談の内容は、昨年、法律相談センターで作った「法律相談メニュー表」というものに書いたテーマから取りあげています。
―法律相談にメニューがあるんですか。
山田:メニュー表というか、法律相談センターのパンフレットみたいなものなんですけど。
飲食店なんかと違って、法律相談はメニューを見て注文するものではないですからね。
―そうですよね。裁判を起こされた等の場合は、弁護士さんに相談に行こう、と思いますけど、どんな時に相談に行けばいいのか、はわかりにくいですよね。
福田:そうなんだと思います。
弁護士ってそもそも何をしてくれるの?法律相談って何?という方に対して、たとえばこんな相談をお受けしていますよという例があるとわかりやすいのではないかと思って作りました。
色々な機関に置かせてもらったり、イベントの際に配ったりしているんですが、シンプルでわかりやすいと割とご好評です。
―それで、そのメニューにあるテーマの一つが、「くらしのこと」ですね。
山田:「くらしのこと」に関する相談と言っても、本当に様々です。
その中でたとえば「賃貸借トラブル」があります。
第2、くらしのトラブル(賃貸借トラブル)
―賃貸借トラブル、具体的にはどんな相談内容が多いんですか。
福田:よくあるのは、家やマンションを借りていた方が、賃貸借契約を解約して建物を退去した後、大家さんや管理会社から高額の原状回復費用の請求を受けたという話があります。
「原状回復」という言葉、あまり日常生活で使わないかもしれませんが、ずっとこの番組をやってらっしゃる田島さんなら通じますよね。
―はい。以前、この番組で不動産トラブルのテーマを扱った時にも出てきました。
福田:大雑把に言うと、借りていた家を退去するときに、最初に借りた時の状態に戻すこと。通常、賃貸借契約書の中に、借主の原状回復義務が定められています。
ところが、借主の側からすると、予想以上に高額の請求を受けてしまい、払わなければならないのかということで相談されるケースがあります。
それから、反対に家を貸している大家さん側からの相談で、借主が家賃をずっと払ってくれないという相談もありますね。
―当たり前ですけど、家賃を払ってもらえないと困りますよね。
山田:1回、2回分の家賃滞納どころか、半年や1年以上家賃滞納しているというケースって世の中に意外とあるものでして・・・。
そんな家賃滞納の場合に、どんな手順で、何ができるのかということをアドバイスしています。
第3、くらしのトラブル(雇用トラブル)
山田:ほかに「くらしのこと」というと、勤めている会社とのトラブルに関する相談も多く寄せられています。
―札幌弁護士会のホームページを見ると、雇用トラブル相談センターというのもあるんですね。
山田:そうですね。相談窓口や相談場所が異なるわけではありませんが、法律相談センターに寄せられる法律相談の分野の中で、とくに相談の多い分野ごとにわかりやすく名称をつけています。
雇用トラブル相談センターの他に、先週お話しした借金問題であれば多重債務解決センター、離婚問題であれば離婚相談センター、相続問題であれば相続・遺言相談センター、交通事故問題であれば日弁連交通事故相談センターがあります。
―雇用トラブル相談センターに寄せられる相談の具体例としてはどのようなものがありますか?
福田:そうですね。残業代をきちんと払ってもらえないとか、理由もないのに突然解雇されてしまったとか、上司からパワハラ・セクハラを受けているというような相談が多いです。
そのような相談を受けた場合、会社と交渉をするのか、裁判などの法的手続をとるのか、そしてそのためにどんな準備が必要なのか、労働問題に取り組む弁護士が解決策をアドバイスします。
第4、くらしのトラブル(交通事故)
―先ほどのお話に出てきた相談の多い分野というと、あとは交通事故ですか。
山田:そうですね。法律相談センター内に日弁連交通事故相談センターというのを開設しており、メニュー表にも載せています。
これから本格的な冬を迎えて、ツルツル路面で車が停まりきれず人や車にぶつかってしまったとか、北海道らしい事故も多くなると思います。
交通事故は、誰にとっても起こりうる、まさにくらしに関わるトラブルの一つではないかと思います。
―交通事故の場合、保険会社が窓口になるというイメージが強いですが、弁護士にはどんな相談ができるんですか。
福田:交通事故の被害に遭ってしまい、保険会社と交渉しているけれども、保険会社が提示してきた金額が妥当なのかどうかわからないというような相談があります。私たち弁護士は、もし裁判になった場合に、裁判所はどんな判決を出すかという観点から、交通事故の損害額を考えますので、保険会社から提示された金額が十分な金額なのかどうかについてアドバイスすることができます。
山田:また、交通事故の場合、過失相殺と言って、事故当事者のどちらにもある程度落ち度があったとして損害額から何割か減額されることがあるのですが、その過失の割合を巡って争いになることがよくあります。
たしかに、交通事故の場合、まずは保険会社が窓口になって事故の解決に向けて話が進んで行くというケースが多いと思いますが、過失割合で大きな争いになってしまったような場合には、弁護士による交渉や裁判が必要になることが多いですし、弁護士に相談することが無駄になるわけではないと思いますので、ぜひ相談していただきたいですね。
第5、まとめ
―残念ながら本日はそろそろ時間が来てしまったようです。今日は札幌弁護士会法律相談センターについてお話を聞くことができました。
札幌弁護士会の知恵袋は,札幌弁護士会のホームページで過去の放送分をテキストで見ることができます。また,音声でも聞くことができます。今日の放送で聞き漏らした部分があるという方はぜひチェックしてください。
進行は田島美穂(たしま みほ)でした。
制作・著作
<エグゼクティブプロデューサー>
弁護士坂口唯彦(札幌弁護士会)
<プロデューサー>
弁護士北山祐記,弁護士髙橋健太,弁護士村本耕大(札幌弁護士会)
杉澤洋輝(三角山放送局)
<脚本>
弁護士山田敬純(札幌弁護士会)
<出演>
番組MC 田島美穂(三角山放送局)
ゲスト 弁護士山田敬純、弁護士福田光宏(札幌弁護士会)
<監修>
弁護士上田絵理,弁護士山田敬純,弁護士佐藤敬治(札幌弁護士会)
<初回オンエア>
平成30年1月23日