周波数 | 三角山放送局 76.2MHz「トークinクローゼット」内コーナー |
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放送時間 | 毎週火曜日 AM 9:15~ |
ようこそ、法律相談センターへ
第2、目次
(1)専門性の高い分野についての法律相談
(2)出張相談会の取り組み
(3)まとめ
放送日 | 2018年1月30日 |
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ゲスト | 山田敬純 弁護士、福田光宏 弁護士 |
今週の放送 キーワード |
法律相談センター、法律相談、専門、医療事故、欠陥住宅、悪徳商法、知的財産、出張相談会 |
―はい、今週も「札幌弁護士会の知恵袋」の時間がやって参りました。
毎週火曜日の午前9時15分から15分間、役立つ情報を月替わりのテーマで放送します。
今月は、札幌弁護士会の法律相談センターについて、そして法律相談センターに寄せられる主な相談内容についてお話しいただいています。
ゲストは,札幌弁護士会所属の山田敬純(やまだたかすみ)さん、福田光宏(ふくだみつひろ)さんです。
山田・福田:よろしくお願いします。
第1、専門性の高い分野についての法律相談
―さて、先週までいろいろと法律相談センターについてお話を伺ってきましたが、弁護士さんに相談したいな~と考えた場合は、法律相談センターに出向いて相談するのが一般的でしたよね。
山田:そうですね。
今月第1回目の放送でお話ししたとおり、基本的には、事前に予約をいただいて、法律相談センターにお越しいただいての相談となります。
ただ、「特定分野別弁護士紹介制度」といって、とくに専門性の高い分野に関する法律相談の場合に、その分野に積極的に取り組む弁護士を法律相談センターが紹介し、その弁護士の事務所で相談していただくという仕組みもあります。
―専門性の高い分野というと、どんな相談ですか。
山田:この制度で相談が多い分野として、たとえば医療事故や欠陥住宅に関する相談などがあります。こういった分野は、病院のカルテや建築の設計図面を読み解く必要があったりして、法律用語以外にも、医療や建築の専門用語が飛び交いますので、弁護士の側も相当勉強をする必要があります。医療事故に詳しい弁護士に相談したいという方もよくいらっしゃいますので、そうした声にできる限り応えるための制度です。
医療事故や欠陥住宅のほかにも、悪徳商法や知的財産などの分野もあります。
詳しくは札幌弁護士会のホームページをご覧いただければと思います。
第2、出張相談会の取り組み
―ところで、最近では、弁護士さんが外に出向いて相談を受けるという新たな取り組みを行っているとも聞きました。
山田:はい。最近は、「クイック相談会」として、出張相談会に力を入れています。
札幌弁護士会の法律相談センターでは、毎日法律相談を行なっていますが、基本的にはすべて事前予約制で、相談を希望する方には、札幌市内であれば中央区の大通西10丁目にある弁護士会館内のセンターか、厚別区の新札幌のセンターまで出向いていただく必要があります。
センターを広報している立場から言うのもなんですが、正直、「ちょっと聞いてみたい」くらいの相談であれば、いちいち予約して弁護士会館まで出向くのって面倒に思いませんか?
―たしかに、ちょっとした相談をしたい方にとっては、ハードルが高いかもしれませんね。
福田:私たちが、ぜひ気軽に相談してくださいと言っても、やっぱり弁護士に相談というのは大げさに感じるとか、弁護士に会ったことがなくて緊張するという方も多いんですよね。
わざわざ予約をして、弁護士会館まで行くのは面倒だから今回は相談するのはやめておこうとか、相談を先延ばしにした結果、トラブルが大きくなってしまうということがあります。
―早く、手を打っておけば、トラブルが拡大しないというのは感覚的にわかる気がします。
山田:そうなんです。
私たち弁護士の立場からすると、小さなことでも早めに相談していただいた方が、トラブルの予防策や対応策を色々と考えることができるので、とにかく気になることがあったら早め早めの相談をしていただくことが大切だと思っています。
―今月1回目の放送で、熱があったり頭が痛かったらとりあえず病院に行くという話が出ましたが、それと一緒ですね。体の調子が悪かったら早めに病院に行くのと同じで、トラブルがあったら早めに弁護士に相談してみるという。
福田:そうですね。
別にお困りごとが法律相談かどうかはっきりしてなくてもいいので。
さすがに、頭が痛いという相談だったら、病院に行ってくださいというアドバイスしかできませんが・・・、トラブルを抱えていて頭が痛いという場合は、法律相談センターにいらしてください。。
それで、出張相談会に話を戻すと、事前予約もなしで、いつでもふらっと相談してもらえるように、最近では、チカホ、大通駅と札幌駅を結ぶ地下歩行空間のイベントスペースで相談会を開いたり、新さっぽろサンピアザの広場で無料法律相談会を開いたりしています。
―相談会というと、どんな雰囲気なんですか。
山田:はい。札幌弁護士会のホームページ上には、「ニュース&アーカイブズ」というコーナーがあり、札幌弁護士会の活動を紹介しているのですが、そのウェブサイトに相談会の様子など掲載していますので、ぜひ、御覧になってください。
午前10時から午後4時ころまで、会場にいくつかの相談ブースを設けて、買い物ついでに飛び込んでもらえるような相談会になっています。
開催のたびに毎回、5,60件くらい相談があって、非常に盛況です。
―1日で5、60件はすごい数ですね。弁護士さんに相談したいと思っている方ってそんなにいるんですね。
山田:私たちも想像していた以上に、多くの方からご相談いただいています。
4、500部用意しているパンフレットやクリアファイルなども当日中にほとんど配布してなくなってしまうくらいですので、けっこうな人数に弁護士会をアピールしてます。
昨年は、5月、11月にチカホ、3月、7月、11月にサンピアザでクイック相談会を 開催しました。
今年また3月にサンピアザ、5月にチカホで開催する予定です。
―相談会では、どんな相談が多いんですか。
福田:分野はやはり色々ですが、とくに相続や遺言に関する相談が多いかなという印象です。
今具体的になにか困っているわけではないけど、将来相続が起きた時にどうしたらよいか聞いておきたいというような相談ですね。
トラブルにはならなくても、相続はいつか必ず起きることなので、とくに身近な問題として聞いてみたいという方が多いのかもしれません。
―なるほど。
相談会は、ほかの地域ではやらないんですか。
山田:法律相談のニーズがあるのは間違いないと思いますので、できれば他の地域でも開いてみたいとは思っています。たとえば三角山放送局のある西区もまだやったことがありませんので、これから企画したいと思っています。
第3、まとめ
―わかりました。期待しています。
さて、残念ながら本日はそろそろ時間が来てしまったようです。今月は札幌弁護士会法律相談センターについてお話を聞くことができました。
札幌弁護士会の知恵袋は,札幌弁護士会のホームページで過去の放送分をテキストで見ることができます。また,音声でも聞くことができます。今日の放送で聞き漏らした部分があるという方はぜひチェックしてください。
進行は田島美穂(たしま みほ)でした。
制作・著作
<エグゼクティブプロデューサー>
弁護士坂口唯彦(札幌弁護士会)
<プロデューサー>
弁護士北山祐記,弁護士髙橋健太,弁護士村本耕大(札幌弁護士会)
杉澤洋輝(三角山放送局)
<脚本>
弁護士山田敬純(札幌弁護士会)
<出演>
番組MC 田島美穂(三角山放送局)
ゲスト 弁護士山田敬純、弁護士福田光宏(札幌弁護士会)
<監修>
弁護士上田絵理,弁護士山田敬純,弁護士佐藤敬治(札幌弁護士会)
<初回オンエア>
平成30年1月30日